「心」を「亡」くすと書いて「忙」、忙しくなるとついつい心を亡くしがち、ということは様々な媒体で二十代の頃から申し上げて参りましたが(ヤプログ!時代から!!)「亡」くした「心」と書いて「忘」、忘れてしまったのは亡くした心なのだなあと昨晩ふと思いまして、筆を執っている次第です。というのは嘘で、ここ最近おざなりになってしまっているFCブログ、せめて月2は更新しなければという義務感、いや焦燥感、いや渇望感から始まったブログでもあります。
そんなFCブログもこの九月で九年目、つまりFC設立からこの秋で八周年、ということになるのかな?月日の経つのは早いものですね。スターダムで活躍し続ける一握りのアーティストを除いて、同じファンクラブが十年近く継続できるのもなかなか稀かもしれません。
その間アーバンギャルドは幾多の苦難を乗り越えて来たわけですが、音楽業、芸術業とはいえ芸能にして客商売、ファンの方の後押し、今風に言えば「推し」か?がなければ、バンドはなかなか続けられません。「ファン」クラブなど以ての外。改めてFCの皆様に感謝を申し上げると共に、この「プリント・クラブ」(旧・前衛都市学園)の来し方にしばし浸ろうと思います。
リカちゃんキャッスルや花やしき、屋形船や屋形船、そして屋形船といったFCイベント(何度も乗ったので)。ハトヤやサンハトヤ、伊豆極楽苑やまぼろし博覧会などで行われた修学旅行、瀬々さん卒業旅行での「いちご売れ」を流しながらのいちご狩り……プレ・コロナの夢幻のような日々。思えばファンクラブとは、ポスト・コロナのディスタンス時代とは対極をなす密に密を重ねたコミュニケーションを基本とするものだったように感じます。
とはいえ、コロナ禍以降も我々はリモート時代ならではのFC配信を実験的に行ってきました。ワイルドマジックでのバーベキューやアコースティックライヴ、そして今年になりますがホテルからの配信やケーキ作りなど…亡くした心から少しずつ、記憶が沁み出して参ります。来年こそはそろそろ、現場でお会いできるかな?などと希望を胸に抱きつつも、何処に住んでいるか、現場に出てこれるかという会員個々人の事情を問わない今の形式もまた、人によっては便利であり参加しやすいのかなとも思ったり。
今の時代、リスナー=CDを買ってくれる人、ではありません。電気グルーヴなんかはそこを明確化してファンクラブを「カスタマー(顧客)クラブ」などとも言い切ってますが、リスナーとファンは別のフェイズにあるのかもしれません。「YOUTUBEで聴いてます」も勿論嬉しい、嬉しいのだけれども、ファンとしてのひと「推し」がなければ、バンドがバンドの形でやっていくのは圧倒的に難しい。メンバーの脱退が相次いだ時期、レコード会社移籍や事務所離脱の時期も、ファンクラブという母体があったからこそアーバンギャルドは散り散りにならずにやってこれたのだと今ならはっきり言えるでしょう。
というわけでこのクラブも八周年。
今後とも、わたしたちの(あなたたちの)青春をプリントさせて下さいね。
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